福岡のFMラジオ局 LOVE FM。周波数76.1MHz。九州北部広範囲をカバーする10ヶ国語の多言語放送局。
TUE 21:00-21:30, Podcast
2015.07.21[Tue] 14:00
構成作家の団長です。
実はこちヨロから重大発表があります。
石田剛太がリオオリンピックのアーチェリー日本代表候補に選ばれた、のは嘘ですし宮Dが来年春ガガガ文庫よりラノベ作家デビューするのも嘘です。
こちらヨーロッパ企画福岡支部、八月より放送時間が変わります!
八月より毎週土曜日夜22時30分~23時の放送になります!初回放送は八月一日なのでお間違えがないよう!
さて。そんな時間の改変をも乗り越えたこちヨロの、いつだって不動のエースはこいつなのさ。
宮Dの締めの一杯!
また、同窓会で After Story 締めの1杯
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美夏からの連絡。
美夏:「アキ、今年の同窓会どうする?もし来れるなら、話したいことがあるんだ」
美夏とは高校3年間、一緒のクラスだった。
卒業してからも、お互いの時間があうときは、一緒にご飯を食べたり、飲みに行ったり。
美夏:「最近、ちょっとお腹まわりがヤバくて…」
アンタそんなこと言ったら、世の中の女からぶっ飛ばされるぞ!っていうくらい美貌の持ち主の美夏。
でも、その美しさが男性からは高嶺の花と思われ、なかなかいい人に出会うことがなかった。
アキ:「今年は、体のこともあって、行けそうにないな」
美夏:「そうだね、大事な時期だし。今度、ランチでも」
アキ:「うん、体調がいいときにね。…っで、話したいことって?」
美夏:「そのときに」
結婚して、2年目の夏。
私たち夫婦に新しい家族が増えることがわかった。
まだ安定時期ではないので、ごく仲の良い友達だけには伝えていた。
美夏も、そのひとり。
結婚して、会う機会が減ってしまい、昔ほどお互いの近況報告ができなくなっていたけれど、お腹の中の子のことは、すぐに伝え、自分のことのように喜んでくれた。
連絡をもらって10日ほど過ぎた梅雨の晴れ間。
いつものカフェで、美夏は先に席に座っていた。
アキ:「ごめんね。待った?」
美夏:「うんうん、さっき来たばかりだから。どうお腹の調子は?」
アキ:「かなりの暴れん坊。オトコなのかな?」
席に座る瞬間、美夏の右手が教えてくれた。
今日のランチが楽しくなることを。
私は、先に言ってみた。
アキ:「美夏、おめでとう」
美夏:「え!?」
びっくりした顔でこちらを見た美夏は、右手を恥ずかしそうに隠した。
美夏:「話す前から、私の話をしちゃだめだよ」
アキ:「そうだよね、で、どんなひと?」
美夏:「サイトウ君」
アキ:「え!」
昨年の同窓会。
10年ぶりに再会したサイトウ君は何も変わっていなかった。
変わっていたと言えば、バツイチになってしまったくらい。
そんな彼と、美夏が、あの時、実は出会っていたこと。
美夏:「実は、昨年の同窓会で、アキも結婚しちゃったねって、サイトウ君と話をしていて、お互いのことを話していたら、その日は時間が無くなっちゃって」
アキ:「それから」
美夏:「それから…何度か会うようになってね」
アキ:「それで…」
美夏:「それで」
アキ:「いつ?」
美夏:「これから、お互いの両親には挨拶に行く予定だから、来年かな」
高校2年生の夏。
日焼けしたサイトウ君に告白したことを思い出した。
(高校2年の)美夏:「…そうなんだ」
サイトウ君の彼女の存在に気付かなかった2度目の夏。
1度目から12年が過ぎた、2度目の夏。
その夏は、親友の笑顔が私の隣に存在した。
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同窓会ネタにのかったことと
夏(美夏)の隣は秋(アキ)ってことを織り交ぜたく、最後の一文になりました。
えー、上の文章までが宮Dからのメッセージです。メールでちょくちょく解説くれます。
とりあえず言えることは、なんか最後の一文に本気だしすぎるケースが最近多い!
いしだ ごうた
1979年6月3日生まれ、愛媛県出身
俳優/ラジオパーソナリティ
趣味/写真・ラジオ鑑賞
特技/バレーボール
99年、第2回公演よりヨーロッパ企画に参加。以降、ほぼ全本公演に出演。
多数の外部出演にくわえ、イベントでのMCや、ラジオパーソナリティとしての活動も多い。
また、「ヨーロッパ企画の暗い旅」などのバラエティでも活躍。