2014.10.29
【The Sea and Cake】11/16(日) 福岡公演決定!
COMMON GROUND presents
The Sea and Cake 福岡公演
2014.11.16(sun) ROOMS
開場 18:00 開演 19:00
前売 5,000円 当日 5,500円
(1ドリンク別途/全自由/整理番号付) *未就学児童入場不可
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード:244-571)
ローソンチケット 0570-084-008 (Lコード:89467)
info [COMMON GROUND] 0977-84-3838
※ 一般発売:10月4日(土)。チケットぴあ [244-571]、ローソンチケット [Lコード 89467]
※ LOVE FM(先行予約) 10月3日(金) 12:00~19:00
The Sea and Cake(ザ・シー・アンド・ケイク)
シカゴのインディペンダント・シーンを代表するメンバーから成るポスト・ロック・グループ。
元シュリンプ・ボートのサム・プレコップ(ボーカル/ギター)とエリック・クラリッジ(ベース)が
元ザ・カクテルズのアーチャー・プルウィット(ギター)とトータスのジョン・マッケンタイア(ドラム)を誘い
結成された。バンド名はガスター・デル・ソルの曲、"The C in Cake"のジョンの聞き間違えに由来する。
1994年にデビューアルバムをリリース。リーダーでもあるサムの意識の流れをそのまま表現したような
謎めいた歌詞とポップ、ジャズ、ブルー・アイド・ソウル、クラウト・ロックをフュージョンした
独自の音で人気を博す。その後1997年までに3枚のアルバム(Nassau, The Biz, The Fawn)をリリースした後、
サムとアーチャーはソロ活動にしばし集中する。2000年に5枚目のアルバムOuiのリリースでカムバックし、
その3年後にOne Bedroomをリリースする頃には、エレクトロニック・ミュージック、アフリカ音楽、
ブラジル音楽、ギターを中心としたインディー・ポップ等あらゆる音楽を内包し、その限りない創造性を開花させ、
バンドとして確固とした地位を築く。
2007年(Everybody)、2008年(Car Alarm)と続けて新作をリリースし、2011年にEP(The Moonlight Butterfuly)を
発表した後に何度かレコーディングセッションを重ねて生まれたのが最新作Runner(2012年)。
日本では2013年のフジロックで観客を興奮の渦に巻き込んだ。トータスではマルチ奏者として
あらゆる楽器を扱うジョンだが、このバンドではストイックにドラマーに徹している。
また、音楽以外にも美術の才能を持つメンバーが多く、サムの写真、エリックの絵画、
アーチャーのドローイング等がそのアルバムのアートワークを飾っている事もこのバンドの大きな特徴の1つだ。
アーチャーはコミック、『ソフボーイ』の作者としても有名である。
www.theseaandcake.com
【The Sea and Cake (ザ・シー・アンド・ケイク) 来福に寄せて】
裏にはスリル・ジョッキーのアメコミ調手描きロゴマーク、店頭に並んだコンパクトディスクの ピカピカのジュエル・ケースにはレーベルのカタログが封入されている。アナログ盤LPが9ドル、CDは10ドル。 そんな時代にザ・シー・アンド・ケイクはデビューした。結成の翌1994年、実に今から20年前のことだ。
セルフタイトルのそのファースト・アルバムは爽やかな黄色と水色でカタログ番号は弱冠16番。 「Jacking the Ball」というオープニング曲のタイトル、また、メンバーのギタリスト、アーチャー・プルウィットが やっていたビートニクなガレージ・ジャズ・コンボ、ザ・カクテルズのレーベル名がハイ・ボールだったことも 手伝って、以来、彼らの歩みや音楽の印象はころころと弾むボールのようだ。もちろん、それを支えるのが ジョン・マッケンタイアの俊敏でバウンシーなドラミングであることは間違いないし、さらにサム・プレコップの 反重力の歌い口である。
ぽっぽっぽっと蒸気船の煙のように煙突の先から出た瞬間から姿形を変えて行く歌と言葉。 どこかのブルー・アイド・ソウルかはたまたクルーナー歌手か、さらに言えばシュルレアリストの 自動筆記を歌唱法に応用したようでもあるし、と同時にその佇まいには80年代からのシカゴの エクスペリメンタル・ロックにまつわるダンディーさとその裏腹のセンチメンタリズムも同居している。
現在までに発表したアルバムの数は9枚。そのときどきの音楽要素をひもとけば、アフリカのリズム、 ブラジリアンスのコード・プログレッション、初期電子音楽が夢見たもの等々いろいろあって、 当初よりポスト・ロックという言葉で捉えきれるものでもなかったが、今や例えばヨ・ラ・テンゴのように、 リスナーが共に歩を進めるに足る、頼りがいあるバンドのひとつに彼らを数えるべきことをあらためて 私たちは気づかなければならない。
イレギュラー・バウンドでグローブをかすめていく球をどこまでも追い続ける。バックホームを 託された我々オーディエンスにとって、さて、これ以上のスリルはないだろう。 青い芝生が汗を吸う。そしてそれはとても贅沢な愉しみでもあるのだ。 福田教雄(Sweet Dreams Press)