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2021.11.09 

Asian Film Joint

アジアフォーカス・福岡国際映画祭の映画資産を活用した新たな映画プロジェクト【Asian Film Joint】。第1回目はタイの女性監督アノーチャ・スウィチャーゴーンポンの特集上映&フォーラムを開催。

2021年3月に終了を発表したアジアフォーカス・福岡国際映画祭。同映画祭が30年間をかけて築き上げたアジア映画人とのネットワークや、アジア名作映画のフィルムアーカイブといった映画資産を活用する新たな映画プロジェクトAsian Film Jointが始動します。
第1回目となる今回は、タイの女性監督アノーチャ・スウィチャーゴーンポンを特集します。彼女は、自身がすぐれた監督・プロデューサーであることに加え、東南アジア圏の映画に特化した製作・活動支援を行う民間映画基金Purin Picturesで共同ディレクターも務めるアジア映画界のキーパーソンでもあります。
今回の特集では、日本初公開となる彼女の新作『カム・ヒア』を含む4作品を福岡のミニシアター、KBCシネマにて上映。あわせて日本から11名、タイからは監督本人を含む3名のゲストスピーカーを迎えた、全6回のオンラインフォーラムも開催。アノーチャ監督やその作品、そして現地の社会状況やアジアの映画産業まで、多様な視点から掘り深めていきます。

アノーチャ・スウィチャーゴーンポン(監督・プロデューサー、Purin Pictures共同ディレクター)

タイ出身の映画監督。英国で学んだのち、米コロンビア大学の芸術部へ。卒業制作の短編映画『Graceland』が2006年のカンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門で上映され、短編作品としてタイ映画史上初のカンヌ入りを果たした。初の長編作品『ありふれた話 Mundane History』(2009)は、ロッテルダム国際映画祭のタイガー・アワードをはじめ、世界各国で数々の映画賞を受賞。長編2作目『暗くなるまでには By the Time It Gets Dark』(2016)は、ロカルノ国際映画祭でのプレミア上映後、トロント、BFIロンドン、ウィーン、ロッテルダムなど50以上の国際映画祭で上映。本作はタイ映画界で最も権威ある映画賞のスパンナホン賞で最優秀作品賞、監督協会賞も受賞している。また、プロデューサーとしてバンコクを拠点とするElectric Eel Filmsを設立し、多くの短編映画や長編映画を製作。
2017年には、ウィッサラー・ウィチットワータカーン(Visra Vichit-Vadakan)、アーティット・アッサラット(Aditya Assarat)とともに、東南アジア映画の製作、配給、上映、ワークショップ、イベントなどの関連活動を支援する映画基金Purin Picturesを設立し、活動を続けている。

 

Asian Film Joint : Screening(特集上映)

アノーチャ・スウィチャーゴーンポン監督特集:〈わたし〉の歴史学
世界各国で高い評価を集めるタイの女性監督、アノーチャ・スウィチャーゴーンポンの特集上映です。昨年のアジアフォーカス・福岡国際映画祭での特集上映企画に新作を追加・再編した3つのプログラムをお届けします。

日 時:  2021年 11月22日(月)~28日(日)7日間 / 1日1枠(19:00〜) 
会 場:  KBCシネマ(福岡市中央区那の津1-3-21)
料 金:  1,500円(各プログラム)

プログラム1

『カム・ヒア』COME HERE ※日本初公開
(2021年 | タイ | 69分) 
監督:アノーチャ・スウィチャーゴーンポン
字幕:高杉美和        


四人の男女が、タイ西部の観光地カンチャナブリへやってくる。第二次大戦下には旧日本陸軍による鉄道開発の強制労働によって何万人もの命が落とされたこの地で、四人は「死の鉄道」記念碑を訪れる。夜には船上ホテルで酒を交わしながら、かつての恋や将来のことなどについてとりとめもなく語り合う。映画はこの物語と並行して、森の中でさまよう一人の女性の姿を追う。“歴史”と切り離された若者たちが旅先で過ごすたゆたうような時間を通じて、個人の記憶と土地/国の歴史が微かに響き合う様を描く。ベルリン国際映画祭フォーラム部門出品。

『レモングラス・ガール』 LEMONGRASS GIRL ※日本初公開
(2021年 | タイ | 17分) 
監督:ポム・ブンスームウィチャー
脚本・製作:アノーチャ・スウィチャーゴーンポン
字幕:高杉美和        


タイには「処女の女性がレモングラスの束を逆さに植えると雨が降らない」という迷信が実在する。その日も、雲行きが怪しくなり始めた映画の撮影現場で、若きプロダクションマネージャーが呼び出され、レモングラスの晴れ乞いをするよう指示される。彼女は同僚の女性たちに頼んで回るが皆に断られ、結局自らレモングラス・ガールを引き受ける羽目になる。社会における女性の役割や、人と自然の関わりを暗示する本作は、脚本をアノーチャが手がけ、撮影も『カム・ヒア』の実際の撮影現場で行われた。ロッテルダム国際映画祭出品。

プログラム2

『暗くなるまでには』BY THE TIME IT GETS DARK (Dao Khanong)
(2016年 | タイ・フランス・カタール・オランダ | 105分) 
監督:アノーチャ・スウィチャーゴーンポン
協力:福岡市総合図書館   
字幕協力:大阪アジアン映画祭、大西公子


1976年タイのタンマサート大学で、左派学生と市民活動家らの集会に警察が乗り込み百人以上もの死者を出した“血の水曜日”虐殺事件が起こる。映画はこの集会に参加していた元活動家の女性作家に、ある映画監督がインタビューする場面から始まる。並行して描かれる有名俳優やウェイトレスの物語を行き来しながら、作品は徐々に一人ひとりの人生の断片を重ね合わせ、タイの現在を浮かび上がらせていく。過去と現在、虚構と現実、記憶と空間を交錯させて、既存の映画文法をスリリングに逸脱していく演出は圧巻で、ロカルノ、ロッテルダムをはじめ世界数十カ国の映画祭で上映され高い評価を集めた。

プログラム3

『ありふれた話』MUNDANE HISTORY(Jao Nok Krajok)
(2009年 | タイ | 82分) 
監督:アノーチャ・スウィチャーゴーンポン
字幕協力:松岡葉子


事故によって下半身付随となった青年エークの介護のために、看護師のパンが雇われる。権威主義的な家長である父親と微妙な関係性で常に不機嫌なエークだったが、献身的に介護を続けるパンに対して徐々に心を開いてゆく。ある日ふたりはプラネタリウムを訪れ、エークは超新星の爆発について語り始める。象徴的な「家」を舞台とした“ありふれた日常”の物語を現代タイ社会の寓話としながら、やがて映画は宇宙と生命の神秘的イメージへと接続していく。ロッテルダム国際映画祭でタイガー・アワード(最高賞)を受賞した、アノーチャ監督の長編デビュー作。 ※作品に一部過激な映像が含まれます。予めご了承の上ご視聴ください。

Asian Film Joint : Meeting (フォーラム)

アノーチャ監督とその作品、そして映画の背景にあるアジアの社会状況や映画産業などについて理解を深めるフォーラムを実施します。ゲストにはこれまでの映画祭を通じて繋がってきたアジアの映画人たちを中心に、様々な分野の識者をお迎えし、計6回の講座として展開します。 
※フォーラムの登壇者は一部を除きオンラインでのご出演を予定しています。
視 聴: Youtube内 Asian Film Joint チャンネルにて無料配信

①〜③
開催:11月11日(木)、15日(月)、18日(木) 各回とも18:30開場/19:00開始
会場:本のあるところajiro(福岡市中央区天神3-6-8)※要ワンドリンク|各20名限定
④〜⑥
開催:11月22日(月)、23日(火・祝)、27日(土) 各回とも上映終了後 20:30頃〜 
会場:KBCシネマ(福岡市中央区那の津1-3-21)

① 11/11(木) アノーチャ・スウィチャーゴーンポン入門
ゲスト:夏目深雪(映画批評家/編集者)、佐々木敦(思考家)、吉岡憲彦(前・バンコク日本文化センター所長)
各国の映画祭で高く評価される映画作家であり、東南アジアのインディー映画の制作支援を行う映画基金Purin Picturesで共同ディレクターを務めるアノーチャ・スウィチャーゴーンポン。アジアを代表する才能でありつつも、ときに実験的で難解とも評される彼女の映画作品の魅力を、お三方の識者の解説で紐解く「アノーチャ入門」をお届けします。

 

夏目深雪
映画批評家、編集者。「ユリイカ」「キネマ旬報」などに寄稿。東京国際映画祭の予備審査員を2008年から20年まで務める(15年からアジア担当)。これまで企画編集した共編著書に「アジア映画の森」「アジア映画で〈世界〉を見る」「国境を超える現代ヨーロッパ映画250」「アピチャッポン・ウィーラセタクン 光と記憶のアーティスト」「躍動する東南アジア映画」など多数。編著「岩井俊二」「新たなるインド映画の世界」。

 

佐々木敦
思考家、作家、HEADZ主宰。文学、音楽、演劇、映画ほか様々なジャンルの批評活動を行う。書肆侃侃房発行の文学ムック「ことばと」編集長。映画批評の著作に「この映画を視ているのは誰か?」「ゴダール原論」「ゴダール・レッスン」「映画的最前線」がある。その他、「それを小説と呼ぶ」「これは小説ではない」「私は小説である」「新しい小説のために」「批評王」「小さな演劇の大きさについて」「アートートロジー」「4分33秒論」など著書多数。初の小説『半睡』が2021年10月に刊行された。

 

吉岡憲彦
国際交流基金アジアセンター文化事業第1チーム長。タイに通算10年、ベトナムに4年駐在。主に舞台公演、映画祭、展覧会など様々な文化芸術交流事業を担当。2016年4月~2021年7月まで同基金バンコク日本文化センター所長。翻訳にプラープダー・ユン「地球で最後のふたり」、「座右の日本」、共著に「東南アジア文化事典」など。

② 11/15(月)2564年のタイとインディー映画
ゲスト:福冨渉(翻訳家/タイ文学研究)、ドンサロン・コーウィットワニッチャー(映画評論家/プロデューサー)
2021年現在(=タイの仏暦で2564年)のタイでは、独裁的な軍事政権に対する民主化デモが長期化し、大きな社会の転換期を迎えています。デモ活動に文化的な手法や表現を活用することで、若者を中心にこれまでにないムーブメントが生まれるなか、現地のインディー映画シーンではどのような活動が生まれているのか? その現状に迫ります。

 

福冨渉
タイ文学研究者、翻訳・通訳者。株式会社ゲンロン所属。著書に「タイ現代文学覚書」、訳書にプラープダー・ユン「新しい目の旅立ち」ウティット・ヘーマムーン「プラータナー:憑依のポートレート」などがある。

 

ドンサロン・コーウィットワニッチャー
映画評論家・プロデューサー、ジャーナリスト。ナワポン・タムロンラタナリット『あの店長』『ダイ・トゥモロー』ほか世界で高く評価される数々のアジア映画作品でプロデューサーを務める。アピチャッポン・ウィーラセタクンらが設立した映画制作販売会社「Mosquito Films Distribution」のジェネラル・マネージャーも務め、東南アジアのインディペント映画シーンの欠かせない存在の一人。

③ 11/18(木)“推し活”としての自主上映
ゲスト:井戸沼紀美(「肌蹴る光線」主催)、山下宏洋(イメージフォーラム・フェスティバル ディレクター)、今井太郎(harakiri films/Foggy)

興行収入優先で無数の新作が発表され続ける現在の映画ビジネスにおいて、これからも国内外の小規模なインディー映画やアートフィルムを観客に届ける術はあるか? その勝ち目は“推し活”的なマインドとメソッドにある、と仮定して登壇者たちの実例を交えて紹介。あなたにも真似できる(かもしれない)新たな映画の流通モデルを考えます。

 

井戸沼紀美
上映機会の少ない傑作映画を発掘し、広めることを目的とした上映会「肌蹴る光線」を主催。2018年その第1回企画として、日本配給前であった中国の新鋭ビー・ガンの『凱里ブルース』を上映した。大学在学中にはニューヨークまで映画監督 / 詩人のジョナス・メカスに会いに行ったのち、同監督作の上映会も行っている。

 

山下宏洋
シアター・イメージフォーラム番組編成担当。1996年より実験映画・個人映画のための非営利組織、イメージフォーラムで勤務を開始。2001年から現在に至るまで同組織運営の映像祭、イメージフォーラム・フェスティバルのディレクター。これまで世界各地の映画祭・映像祭で審査員を務め、国際的な映像プログラミングも多数行う。

 

今井太郎
ハラキリフィルムズ合同会社代表。大阪を拠点にインディペンデント映画のプロデューサーとして国内外の若手監督らとオリジナル作品の企画開発を行うかたわら、タレンツ・トーキョー、ロッテルダム・ラボ、SEAFICなど映画交流プログラムにも数多く参加。2021年には「日韓コラボ映画特集」としてチャン・リュル監督の映画『福岡』をはじめ5本の韓国映画の上映企画を実施。現在、インディペンデント映画の配給・販売・製作を行う映画スタジオ Foggy 立ち上げの準備中。

④ 11/22(月)東南アジア映画の現在地
ゲスト:坂川直也(京都大学東南アジア地域研究研究所)、アノーチャ・スウィチャーゴーンポン(監督/プロデューサー)、ポム・ブンスームウィチャー(監督/プロデューサー/Purin Picturesリサーチャー)

劇場での上映直後にお届けする本フォーラムでは、前半に両監督をお迎えした作品の解説をお届けします。後半には、両ゲストも参加する映画基金Purin Picturesが毎年発表している、東南アジアのインディー映画にまつわる統計資料「SEASTUDY」を参考にして、アジアにおけるインディー映画の展望についてお話を伺います。

 

坂川直也
京都大学東南アジア地域研究研究所 連携研究員。東南アジア地域研究者。ベトナムを中心に東南アジアの映画史を研究している。TOKIONにて「ソーシャル時代のアジア映画漫遊」連載。大阪大学非常勤講師。共著に「東南アジアのポピュラーカルチャー」「東南アジアと『LGBT』の政治 性的少数者をめぐって何が争われているか」ほか。

 

ポム・ブンスームウィチャー
タイ・バンコクを拠点に活動するインディペンデント映画監督/プロデューサー。ブラウン大学で近代文化・メディアの学士号取得。ドキュメンタリーの要素とフィクションを組み合わせた監督の作品は、これまでロッテルダム国際映画祭、ロカルノ国際映画祭、MoMA‘s Doc Fortnight、ハンブルグ国際短編映画祭、SeaShortsなど、東南アジアほか各国の映画祭で上映。『レモングラス・ガール』は最新作。

⑤ 11/23(火・祝)『暗くなるまでには』はどうしてこんなにすごいのか
ゲスト:樋口泰人(boid主宰/爆音映画祭プロデューサー)、宮崎大祐(映画監督)

アノーチャ監督の国際的評価を決定づけた『暗くなるまでには』。既存の映画原理を刻々と引き剥がし、観客を未知なる境地へと導く圧倒的な本作を二人の識者が徹底解説。過去に同作を爆音映画祭で上映した樋口氏と、本作を愛してやまない宮崎監督の視点を借りて、この映画が「どうしてこんなにすごいのか」について迫ります。

 

樋口泰人
boid主宰/爆音映画祭プロデューサー。「キネマ旬報」「スタジオボイス」などで批評やレビューを執筆。90年代には「カイエ・デュ・シネマ・ジャポン」編集長を経て、自身のレーベル「boid」を設立。04年より音楽用のライヴ音響システムを使用した「爆音上映」シリーズを開始、以降「爆音映画祭」として全国に展開。「映画は爆音でささやく」などの著書をはじめ、配給作品には『地獄の黙示録劇場公開版』『PARKS パークス』『大和(カリフォルニア)』『遊星からの物体X〈デジタル・リマスター版〉』など。

 

宮崎大祐
映画監督。2011年、初の長編作品『夜が終わる場所』発表。2013年には英国で「今注目すべき七人の日本人インディペンデント映画監督」に選出。同年参加したアジア四ヶ国のオムニバス映画『5TO9』は、中華圏のアカデミー賞こと台北金馬国際影展などに出品。長編第二作『大和(カリフォルニア)』は数多くの国際映画祭で上映され、The New York Timesほか海外有力メディアでも絶賛。2019年には長編3作目『TOURISM』発表。最新作『VIDEOPHOBIA』は映画芸術の年間ベスト6位に選出。

⑥ 11/27(土)監督どうしの感想批評
ゲスト:深田晃司(映画監督/ミニシアター・エイド基金 発起人)、アノーチャ・スウィチャーゴーンポン(監督/プロデューサー)

ともにアジアを代表する映画作家として活躍するかたわら、自身をとりまく映画状況にむけて様々な活動を行う両氏は、実は10年来の友人でもあります。上映終了直後の本フォーラムでは、深田監督からアノーチャ監督新作『カム・ヒア』への感想を皮切りとして、互いの活動の近況報告など、リラックスした公開トークをお届けします。

 

深田晃司
映画監督、ミニシアター・エイド基金発起人。大学在学時より映画美学校にて映画制作を学ぶ。2005年、平田オリザ主宰・劇団⻘年団に演出部として入団し、 劇場での映画祭を開催するほか、俳優たちと『歓待』など映画作品も発表。2016年『淵に立つ』は第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞。2020年には映画『本気のしるし』がカンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションに選出。「独立映画鍋」や「ミニシアター・エイド基金」、映画界のハラスメント問題へのステートメントなど、映画業界の未来へ向けた活動も続けている。

Asian Film Joint について

福岡とアジア諸国のあいだで、映画を通じた新たな交流や協働のきっかけを創り出すプロジェクト。アジアフォーカス福岡国際映画祭が築いたアジア映画人とのつながりや映画資産を活用して、アジア映画の上映、フォーラム等を実施する。

( joint【名詞】①接合するもの、継ぎ手  ②人の集まる場所  ③ (俗語で) 作品 【形容詞】共同の、連帯の )

Asian Film Joint 2021

主催:Asian Film Joint 2021実行委員会(三声舎・LOVE FM)
協力:クリエイティブ福岡推進協議会
助成:国際交流基金アジアセンター アジア・市民交流助成、一般財団法人 国際文化財団

【ホームページ】 http://asianfilmjoint.com/
【Twitter】 https://twitter.com/asianfilmjoint/ 
【Youtube】https://www.youtube.com/channel/UC5fGsrPq1KFVEPCzQ96cWOw
【お問い合わせ】 info@asianfilmjoint.com 

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