福岡のFMラジオ局 LOVE FM。周波数76.1MHz。九州北部広範囲をカバーする10ヶ国語の多言語放送局。
2015.06.02[Tue] 00:00
構成作家の団長です。
相変わらず五月分の写真はパソコンのデータと共に虚無に返ったので…ここは僕が一番好きな遺跡マチュピチュの画像でお楽しみください!こちヨロを録っているLOVEFMさんはこんな感じの外観です。
さて、あっというまに五月も終わりですねえ。五月ラストの放送、みんな聞いてくれたかな?
あっという間に、男肉duSoleil福岡公演もありますからね!6月6日7日はぽんプラザ!とブログで公私混同はよくないですね!でも、来てね!
さて。全国10億人ぴったりの締めの一杯ファンの皆様お待たせしました1
宮Dの締めの一杯!
今回は、そもそものカクテルが相当な問題カクテル。これにどう宮Dが立ち向かうのか……何故か僕は今編集者の気持ちです。
メトロバーへようこそ After Story 締めの1杯
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男(マスター)『もう1杯飲んでいくかい?』
コンビニのガラスに映る俺が俺に問いかける。
男(客)『今夜は、もう終わったんじゃないのか?』
男(マスター)『いや、おまえが飲みたければ、俺はいつでも付き合うぜ』
【マスターである俺】と【窓ガラスに映る客の俺】が語り合うバー。
俺が俺であるためのバー、『メトロバー』は、いつもそばにいる。
男(客)『じゃ、お言葉にあまえて、一杯だけ』
俺は、そう言いながら、コンビニの自動扉へと近づく。
コンビニ店員「いらっしゃいませ」
見えていなかった世界が飛び込んでくるような店内の眩しさに、俺は一瞬酔いが覚める。
男(客)「あ、あの〜、お手洗いをお貸しりしても…」
コンビニ店員「奥になります」
男(客)「ありがとうございます」
雑誌コーナーの奥にあるお手洗いには誰もおらず、中は暗く扉のガラスに、マスターが再び現れる。
男(マスター)『今夜は、とことん付き合うぜ』
男(客)『ふ…。やめてくれよマスター。知らないとでも思っているのかい、あんたの強さを』
用を足し、電気を消すと、ガラス扉にマスターが俺に声をかける。
男(マスター)『今夜は、強い酒で一気にいっちゃうか?』
いや、そんなことないよと語りかようとした、その時だった。
女性「元気してる?」
ガラス扉に写っていたはずのマスターの姿は消え、ドアの向こう側に、半年前に別れた彼女が立っていた。
男性「お、おう。それなりにな」
ガラスに映るマスターに出会ったのは半年前のこと。
どこにでもある理由だが、彼女は別に好きな人ができたと言って、僕の元から急に離れた。
そんな彼女が半年ぶりに現れた。
女性「…っで、何してるの?」
男性「何してるのって、トイレに用事があったんだよ」
女性「相変わらず、面白くないやつ。どう、これから飲みに行かない?お腹空いちゃってさぁ、コンビニ寄って帰ろうとおもたんだけど、なんかいいものがなくてさ」
彼女はいつも当然のように突然だ。
この性格に俺は何度振り舞わされてきたことか。
ただ、いつも俺は彼女のことを考えていた。
男性「じゃ、久しぶりに行くか」
彼女は何も返事をせずに、二の腕を掴んだ。
コンビニ店員「ありがとうございました」
何も買わずに出たふたりの背中を無感情な声が夜の世界へと押す。
男(マスター)『この店は半年だけだったな』
どこかでマスターが俺に話しかけたような気がした。
長い夜の始まりに。
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もうあかんやん、こいつ、分裂してもうてるやん。寂しさを紛らわせるために分裂してもうてるやん。シャイニングみたいになってるやん。この彼女も虚実がわからへんやん。シャイニングみたいになってるやん。
恐いよ!なんか、これホラー伝記になってるよ!
いしだ ごうた
1979年6月3日生まれ、愛媛県出身
俳優/ラジオパーソナリティ
趣味/写真・ラジオ鑑賞
特技/バレーボール
99年、第2回公演よりヨーロッパ企画に参加。以降、ほぼ全本公演に出演。
多数の外部出演にくわえ、イベントでのMCや、ラジオパーソナリティとしての活動も多い。
また、「ヨーロッパ企画の暗い旅」などのバラエティでも活躍。