福岡のFMラジオ局 LOVE FM。周波数76.1MHz。九州北部広範囲をカバーする10ヶ国語の多言語放送局。
TUE 21:00-21:30, Podcast
2015.06.30[Tue] 00:00
こちヨロ構成作家の団長です。
いやあいい加減雨が鬱陶しいですねぇ……雨の匂いが心地いいって人もいますけど僕にはその風流さ伝わりません!でも雨が降らないと農作物とか困るしね。なんにもいえねー。
さてさて。こちヨロも元気にやっておりますが、今回の放送で特筆すべきはやはりカクテル。最近コラボカクテルとかやってますが毎年僕らを震わせるこの人、画像の男マネージャー吉田のヨシダカクテルがやってきたわけです!
そんなヨシダカクテルで妄想を爆発させたのが職人気質な一面を見せながらもサマービーチでDJするギャップ魔王、宮D!さあ今週も、宮Dの締めの一杯!
恋とマシンガン2015 After Story 締めの1杯
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男性:「なんかお腹すいたね?」
今夜は少し飲みすぎた。
いや、言い直そう。
今夜も飲みすぎた。
そんな夜は、いつも以上にお腹がすいてしまう。
若い女性:「そうですね」
彼女は、スマホの画面を確かめた。
若い女性:「…まだ1時半なんだ、どこに行きます?」
ひとまわり以上年下の女の子。
音楽好きな彼女と過ごす夜。
年齢なんて関係ない…と思うのは、年上の都合のいい解釈。
楽しい夜だが、明らかに彼女は恋愛対象として、僕に興味はない。
若い女性:「わたし、なんでもいいですよ?」
どこへ行くかも決めないまま、僕らはKEITH FLACKをあとに、親富孝から国体道路へと歩く。
男性:「好きだなぁ」
僕は意味深に、つぶやいた。
彼女は反応しなかった。
男性:「いいよねぇ」
彼女は、またしても反応しなかった。
僕は付け加えた。
男性:「この街」
彼女は、そういう意味なら!…といった感じで、僕の言葉に反応した。
若い女性:「そうですね。珍しいのかな?ここに来る人も、ここで住んでいる人も好きと言える街って」
その通りだと思った。
大事なところをはぐらかした彼女の反応に残念さを感じながらも、僕は会話を続けた。
西通りから、国体通りのアップルストアが見え始めたとき、彼女は思い出したように、僕を見つめて言った。
若い女性:「本当に、なんでもいい?」
男性:「ああ、もちろん」
これまで敬語だった彼女の言葉に変化があり、少しドキッとした。
ここまで一緒に来たら…ここまで一緒にいたのだから。
実は…、本当は…。
脳裏に、可能性がかすめた。
だが、次の一言で、僕の考えは一瞬ですべて吹き飛んだ。
若い女性:「じゃ、ここまで来たからお寿司で」
確かに、この近くに、この時間でもお寿司は食べられるが。
男性:「いいよ、行こう」
麺じゃないのかよ。
今から、またガッツリ食べるのかよ。
心も体も打ちのめされた。
年齢なんて関係ない…と思うのは、年下の都合のいい解釈。 なのかもしれない。
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思いっきり現実の世界に戻されてるやん。この夏、この男に何があるんや!宮D!もっと、助けてあげて!救済してあげてよ!この男を!
都合のいい解釈にまつわる年上と年下の構造に、宮Dはどちらかというと直木賞より芥川賞が欲しいんじゃなかろうか。と僕は考察した。
いしだ ごうた
1979年6月3日生まれ、愛媛県出身
俳優/ラジオパーソナリティ
趣味/写真・ラジオ鑑賞
特技/バレーボール
99年、第2回公演よりヨーロッパ企画に参加。以降、ほぼ全本公演に出演。
多数の外部出演にくわえ、イベントでのMCや、ラジオパーソナリティとしての活動も多い。
また、「ヨーロッパ企画の暗い旅」などのバラエティでも活躍。