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  • 【毎週日曜日18時更新(たまに変更)】京都を拠点に活動する劇団・ヨーロッパ企画による福岡発オリジナル番組『こちヨロ(こちらヨーロッパ企画福岡支部)』のPodcastオリジナル番組。ヨーロッパ企画の情報をはじめ、ラジオ番組の裏側から、ふたりの日常や、皆さんから頂いたメッセージで成り立つ番組。自称「(ヨーロッパ企画ファンにとっての)沼」。Podcastのオリジナルの出演は、【ヨーロッパ企画】の石田剛太と、ダンスカンパニー【男肉 du Soleil(おにく ど それいゆ)】の団長こと池浦さだ夢。番組情報をメッセージはtwitterアカウント:@kochiyoro / 番組への参加はメールでkochiyoro@gmail.com で

    [ヨーロッパ企画HP] http://www.europe-kikaku.com/


こちヨロ夏休みの宿題~のびきってしまった 締めの1杯たち(7月分)

2014.07.23[Wed] 20:30

番組ディレクターの宮Dです。

【こちヨロ夏休みの宿題~のびきってしまった 締めの1杯たち】...今回は7月オンエア分に属する締めの1杯たちを、一気出し!!

 

■イシダカクテル締めの1杯とは...

 本放送で人気のコーナーのラジオドラマ【イシダカクテル】

そんなコーナーを編集するディレクターが勝手に本編の続編を妄想してしまうといったブログオリジナルのコーナー(短編恋バナ)です。

最近は、本編がわからなくても、この締めの1杯だけでも、楽しんでいただけるようにしております。

 

7月のイシダカクテルのテーマは「デート」

7月17日 福岡でのイベント時の様子

やさしくありたい After Story 締めの1杯(7月3日オンエア)

アサガオが今年も我が家の玄関に咲き始めた。

女性「ねぇ、見て。花が咲いたわ」

淹れたてのコーヒーの香りが漂うリビングに妻の声が響く。

娘「わぁ、きれい。来て、来てパパ」

娘の声に誘われ、僕は玄関へと向かった。

男性「今年も立派に咲いたね」

女性「ねぇ、あなた覚えてる?あの時のアサガオ」

男性「もちろんだよ。あの時のアサガオの花がとてもきれいで。。。確か。。。」

僕はアルバムへと向かい、あの時のアサガオの写真を探す。

男性「あれ~、どこにいったのかなぁ?このあたりにあったと思うんだけど」

娘「早く、早く」

僕が写真を探すそばで、娘は今か今かと待ちわびる。

女性「ねぇ、今週末、あのアサガオを見に行かない?」

娘「行きたい、行きたい」

娘のはしゃぐ声に、僕らは今週末の予定を決めた。

男性「あった、この写真だ」

女性「今度は、しっかりとガソリンを入れてからね」

男性「ああ、そうだね」

あの夏以来、我が家の玄関先で咲くアサガオは、今年もしっかりと支柱にツルを絡ませ、短い夏の知らせを届けてくれた。

理想のデート(マツノオカクテル)After Story 締めの1杯(7月10日オンエア)

女性「ごめんなさい。まだ考えられなくて」
男性「そうか。。。いや、まぁ、気にしないで」
強気に取り繕う僕の言葉に彼女は気づいた。

女性「嫌いになったとかじゃないよ。好きだよ。ずっと一緒にいれたら、毎日楽しいなって思うんだけど」
男性「わかってる。急な話でごめんね」
女性「ううん」

僕たちは付き合って半年になる。
年月だけで、そのふたりの付き合いの深さをはかることは、彼女同様、僕も違うと感じていた。
現に、僕らの関係は、時間の積み重ね以上の関係だと、お互いに感じている。
ただ、結婚ということに関しては、こと見解が違った。

女性「いつごろから意識してた?」
男性「ここ最近かな」
女性「そっか」
男性「いや、いまの話は忘れて。これで関係がぎくしゃくするのも嫌だし」

僕の言葉に、彼女は笑った。
女性「私たちって、そんな関係だったかしら?」
男性「え?」
女性「大丈夫よ。しっかりと先のことを考えてくれてるんだって、嬉しくなったの。ただ、いまの私にまだ自信がなくてね」
彼女の言葉で、少し酔いがまわった。

約3分のデートAfter Story 締めの1杯(7月17日オンエア)

彼の粋な姿は誰もが認める。
外見の格好良さだけじゃなく、内面からも尊敬できる、心優しい奴。
そんな彼が、僕ら同級生の中で、最も遅く結婚を決めた。


年齢も年齢なので、いまさら結婚式を挙げるつもりはないという。
完璧すぎる彼の唯一の欠点は、ちょっとシャイな性格。
きっと、こんな完璧じゃないところに嫁さんも惚れたのだろう。


ただ、そんなシャイな彼も、公の場で、いつもお世話になっている方へ、ちゃんとした報告をしたいということで、結婚パーティーが開かれることになった。
彼の人望だろう、日頃地元に帰省できない同級生も顔を揃えた。

女性「お久しぶり」
僕が振り返ると、ひとりの女性が立っていた。

女性「いつぶりだろ?」
その変わらぬ可愛らしさは数年たった今も変わらない。

男性「卒業して、一度、海で会ったぶりかな」
女性「ああ、そうね、思い出したわ。あのとき彼女とデート中だったかしら?」
男性「あの彼女とは、あのあと長くは続かなかったよ」
彼女は僕の話に微笑み、携帯が鳴っているのに気づいた。

女性「今夜はパパと仲良くするんだよ。あんまりパパをいじめちゃだめよ。じゃあね」
彼女は通話を終え、振り返った。

女性「ごめんなさい。娘からの電話だったの」
時は過ぎ、彼女も母になっていた。

男性「いくつなの」
女性「いま、高校3年生」
彼女は何かに気づき、僕も彼女の反応で忘れかけていたことに気づいた。

女性「あのとき私と付き合っていたら、また別の人生だったかもね」
男性「そうだね、後悔してる?」
女性「そうね?」
彼女は笑いながら、僕の問いに答えた。

女性「でも、幸せって比べるものじゃないでしょ?」
彼女の幸せそうな笑みに、僕の人生の幸せを感じた。

いかがでしたでしょうか?

やはり、一気に読むものじゃないですね。。

 

7月24日オンエアでは、わたくし宮Dのカクテル(恋バナ)「おしゃべりマスター」がオンエアされ、石田さんがそのストーリーの続きを妄想するといった、いつもとは逆のパターンを試みます!

 

DJ紹介

  • 石田剛太 (ヨーロッパ企画)
  • Gouta Ishida (Europe-Kikaku)
  • いしだ ごうた
    1979年6月3日生まれ、愛媛県出身
    俳優/ラジオパーソナリティ
    趣味/写真・ラジオ鑑賞
    特技/バレーボール

    99年、第2回公演よりヨーロッパ企画に参加。以降、ほぼ全本公演に出演。
    多数の外部出演にくわえ、イベントでのMCや、ラジオパーソナリティとしての活動も多い。
    また、「ヨーロッパ企画の暗い旅」などのバラエティでも活躍。

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